パートとの違い

非正規雇用でよく知られているパートは、別名短時間労働者といいます。企業内で、一週間の所定労働時間が通常の労働者の労働時間よりも短い人がパートに該当します。基本的には時給制で、実際に働いた時間が収入になります。規定の勤務時間の範囲でも多く働けば収入が上がり、休みが多いほど収入が下がるというシンプルな構造です。パートの働き方についてはパート労働法で定められており、通常の労働者よりも勤務時間が超えないのが一般的です。

一方で、契約社員も非正規雇用に含まれますが、パートとはまたさまざまな点が異なります。契約社員は、パート労働法と異なり法律上の概念がありません。パートが時給制なのに対して、契約社員は正社員と同様に基本給を設けていることもあります。契約社員はパートと比較した場合に、正社員に近い立場の雇用形態と認識されているケースが多いです。時給制ではなく基本給、さらに昇給や賞与など正社員と同じような待遇があることも珍しくありません。パートと契約社員の大きな違いには、この給与面が挙げられます。

パートは契約社員以上に働き方の自由度が高いため、プライベートを優先したい方や子育て真っ最中の方などに選ばれる傾向が強いです。シフト制の仕事の場合も融通が効きやすく、夜勤が生じる仕事であっても免除されることがあるでしょう。契約社員の場合はパートほどの短時間勤務はあまり該当せず、夜勤のある仕事の場合は正社員と同じように対応しなければならないこともあります。